大ちゃんナビゲーターの特集番組、若冲ミラクルワールド。
第1回放送 色と光の魔術師・奇跡の黄金の秘密を見ました。
先日放送のプロローグは本当にプロローグに過ぎなかったのだと実感。
実に濃い一時間半でした。
縦140×横80(cm)の絹地に描いた30幅の「動植綵絵」(どうしょくさいえ)は
若冲が10年の歳月を費やした極彩色の掛け軸の大作。
世界最高画質のスーパーハイビジョンカメラ(おまけにマクロ撮影もあった)で
その細部を余すところなく紹介、驚異の世界を魅せつけられたわけですが
でも・・・まだ一回だけの放送を見ただけ、なんですよね。
4回終わったときは間違いなく誰もが若冲の虜になるんじゃないかと思うくらい
すごかった。。いや、もうわたしは既に虜になってますね(苦笑)
どこから何を書いたらいいか・・・終わったばかりは頭の中で若冲の絵が
ぐるぐる状態でした。まさに、大ちゃんのことばを借りて「参りました」です。
ですが、思い返しながら自分なりの感想を記録として残しておくことにします。
若冲は発色の効果を完璧に知り尽くし、それを表現できた稀有な存在。
生きとしいけるもの、植物の葉脈一本、昆虫の目に見えないほどの毛一本に
までこだわり、そして生き物だけでなく森羅万象に命を与えた絵師だった。
そのこだわりを生み出した、様々なテクニックが1幅1幅の絵を通して
謎解きされていくのですが、下手なミステリーよりドキドキします。
450インチの巨大スクリーンにその細密画が映し出される様子を見る大ちゃん。
「うっ、うわー うわー すげー でっかいなー うわー これは贅沢だ」
あとで機械を自分で操作してその細部に見入る大ちゃんでしたが
全部をあの機械で拡大してみようと思ったらまさに徹夜の連続、眠れないね。
牡丹を描いた「牡丹小禽図」は極彩色の宴との解説に納得。吸い込まれるよう。
鶏・・・本当は鳥は苦手だけど、「群鶏図」は素直にすごいと思えるほど
羽の質感、赤の鮮やかさに目が奪われる。芦雁図の雪に命の息吹を感じる。
25種の絵の具を使い、塗りかさねることによって多色を生み出す技。
その絵の具、色の名前を知るのも楽しかった。
辰砂(深みのある赤)、群青(純度の高い青)、胡粉(貝殻をくだいた白)、緑青(緑)
芍薬群蝶図では、18種類もの赤を生み出してます。
芦鵞図では、墨を背景に鵞は白の重ね塗りで陰影をつけています。
棕櫚雄鶏図。鶏もさることながら背景の棕櫚(しゅろ)に秘密は隠されていた。
葉脈一本の線へのこだわり。気が遠くなるような作業。。
「秋塘群雀図」、浮き上がるような質感の泡の描き方に秘密あり。
雀に隠された鉛丹(橙色)はわずか0・1ミリと驚異の世界です。
どの絵も発色にこだわりを持ち描かれていた・・・と、字にするとなんとも
軽々しい表現になってしまうけど、ここに至るまでの中国絵の模写は
実に千点に及ぶとのこと。
続きは(2)へ。 どれだけ長くなるんだ?(汗)